記憶にまつわる奇妙な体験
車に乗らなくなると通りの名前を忘れてゆくようで(いやまぁ歳のせいもあるんだろうけど)、こないだ阪急電車が乗り入れしている大阪メトロの路線名を思い出せないのに気づきました。 御堂筋?いやもう一本横の…、四つ橋筋? 違う、その反対側… 松屋町筋?
「大阪メトロ松屋町筋線」 ちがうちがう、なんか違う。
まぁいいやとは思いつつ、やっぱり気になる。 もちろんスマホで大阪メトロのページにアクセスすれば簡単だけど、なんとか記憶の中から探し出せないかと頭の中で試行錯誤。
以下ちょっと他人の夢を聞かされるようでわかりにくいかと思いつつ…
とにかく言葉で思い出そうと努めました。 大阪市内の地名だとか筋の名前とか。 でも出てこない。 仕方ないので駅の案内板を思い出すことに。
まず、路線イメージカラーの茶色、そしてアイコン、そばに○○線、みたいな案内が…と考えると、そう、なんだかわからないけど漢字一文字が浮かんできました。 すると不思議なことに「堺」という文字が意識の中にはっきり浮かび、そうだ!「堺筋線」だ!と思い出せました。
う〜む、なんだこの奇妙な、しかしてくっきりした体験は、と整理してみると。
少なくとも、最初から思い出せた「御堂筋線」「四つ橋筋線」の「絵」は今でも頭に浮かびません。 頭のどこかにあるはずだけど、すでに正解がでていて思い出す必要もないので無意識のうちに探すのを止めているのかもしれません。
引用元:http://oosakakashi-jimusho.seesaa.net/article/297386174.html
一方、堺筋線の方は、画像よりも茶色が先に頭に浮かび、次に茶色い電車アイコン、そして文字数の少ない案内という順番でした。 また、最初に「文字数が少ない」と感じたのはもしかするとその時点で「堺」という絵(ややこしいようですが、文字ではなく)が出てきて、それを脳内で文字として読んでいた可能性もあります。
つまりは人は目からだけでなく、記憶の中の画像もこうして文字として認識しているのかもしれません。 よく天才は読んだ本の内容を絵として思い出せる、と聞きますが、あれがこの延長線上なのかも。(私からするとずーっと、ずーっと高いレベルの話)
それがどうした、と言われそうですが、人生60年以上生きてて、ここまではっきりと記憶やら認識やらを意識した体験がなかったので、今更ながらとても驚いている次第です。 これは、これから例外なく待っている認知症の対策として何かヒントになるかも。
※しかし、ここまで書いてふと気付いた。
例えば今私は「ぎおんしょうじゃのかねのおと」との一節を思い出しています。 が、視界はもちろん、意識の中にも文字は浮かんでいません。 ではこの記憶の中の言葉はなんなんだ、なぜ浮かぶ?と考えるとこれはこれでまた他に答えがありそう。
知らんけど。
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