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Lancersも叩かなくていいの?

 キュレーションサイトがパクリの集合体だったと、DeNAを皮切りに大手運営会社がサイト閉鎖や謝罪に追われてからほぼ二ヶ月。
 特にDeNAは責任者が謝罪会場に来なかったとか、社長は本当に知らなかったのか、と強く叩かれていましたが、こうしてはっきりとした形の謝罪が行われるのは大手ならではで、中小のサイトはむしろこれをライバル脱落のチャンスとして捉えているんでは無いかと疑っておりました。

 というのは、実は私は商売の絵(ビジュアルデザイン)よりも文字を書くほうが好きでして、かつて突然の廃刊で消えてしまったMac雑誌のライターをしていたこともありました。
 そんな関係でLancersのライター関連メール配信に興味を持って申し込んでみたところ、あまりの安さに唖然としていました。 残念ながら、そこにあるのはネット向けの怪しく、かつ超安い提案ばかり。

 でもまぁ、なんとなく受信しては削除するという繰り返しをしているうちに先般の事件が起きたわけです。
 パクリ記事募集の一端を担っていたLancersはどうするのかな、と見ていると、さすがに事件後一週間は、毎日来ていた新着案件のメールが途絶えたものの、その後また復活。 今では以前と変わらぬペースで激安仕事を募集しています。
 だから大手が撤退した後も、中小サイトに似たようなパクリ記事掲載が移行したと思っていたのですが、ほぼ一ヶ月後、「まとめ記事、中小サイトも次々停止 記事のチェック、重い負担に「苦しい事情」運営会社に聞いてみた」(実は聞いてないんだけど)というニュースを見て驚きました。 あれ?中小も閉鎖 or 停止?

 じゃ、なんでLancersで募集してるんでしょうか?
 しかも、DeNAの時でさえ、「一文字0.5円なんていくらなんでも仕事じゃない」とプロの現職ライターから非難されていたのに、例えば「(300円 2000文字以上)女の子限定○○に関する記事」なんて0.15円!!
 よく見ると、

>>ツールによってコピペ記事の可能性が高いと判断されたものは拒否させていただきます。

 さらに色つきの囲みで、

>>この依頼は下記の仕事ガイドラインに抵触しないとクライアントは同意しています
>>第三者の知的財産権の侵害に繋がるお仕事、もしくは助長するお仕事
>>法律で許認可・登録・届出等(医療・税務など)が必要な仕事
>>ステルスマーケティング等に該当する行為、又は、ステルスマーケティング等に利用する行為
>>その他、 仕事依頼ガイドライン に定められた仕事

 要は、「我々はガイドラインに抵触していないという条件で依頼主からの案件を掲載しているだけで、仮にそれが嘘や違法であってもLancersは関知しません。 各案件の価格や内容が妥当かどうかの判断は、応募者の判断に任せます。」
 と逃げを打っているわけですね。

 驚くことに、こんな条件でも応募する人は多く、数日も経てばほぼすべての案件は申し込み者で埋まっているようです。 でもコピペなしの書き下ろしで2000文字って、書き手の手間は並大抵じゃ無いですよ。 参考資料を調べず、頭の中の材料のみで30分で書き上げたとしても時間給600円。
 
 さて、大手だけでは無く中小もまとめサイト事業から撤退、と言われている中、なぜ相も変わらず似たような募集が後を絶たないのでしょうか。
 思うに、この手のサイトに広告を集める広告代理店があるわけで、そこは集めた広告をどこかに出さなくては契約違反となってしまいます。 えせまとめサイトはそこそこ儲かる事業であったようですから、動いていた金額も安く無く、代理店は必死で契約出稿量を満たす媒体を探さなくてはなりません。

 つまりは結局、姿形を変え、同様の安易なコンテンツ乱造をベースとした広告提供ビジネスは生き続けている、ということでしょう。
 そして主にLancersを中心としたクラウドソーシングも、その片棒を免責項目を振りかざしながら担い続けている、と。
 
 まさに世に搾取の種は尽きまじ、でございます。

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