酒広告にまつわる自主規制の気持ち悪さ
酒類販売関係者が、自らの広告に出演させるタレントを、これまでの20歳以上から25歳に引き上げると決めたそうです。 いたずらな若者の飲酒欲求を誘発させるのを防ぐためなのだとか。
一方で、政府は飲酒可能な年齢を18歳に引き下げる方針で動いています。
なんなんでしょ、この本音と建前の乖離。
さらに気持ち悪かったのが、「酒をぐびぐび飲むシーンを制限」するんだそうで、理由が「禁酒をしている人に配慮」なんだとか。
はへ?
じゃ、食べ物をもぐもぐ食べるシーンは「ダイエットをしている人」「食事療法をしている人」、車が颯爽と走るシーンは「免許がない人」に、高級家電や住宅の宣伝は「低所得の人」に配慮しなくちゃいけませんよね。
そんなことをしても泥酔する未成年は減らないし、飲酒運転する警察官も減りません。
これもクレーマー対策というか、「我々は常に人々に愛される企業を装いつつ、毒液を売っています」という姿勢の表れでしょうか。
立派な企業の面々が集まって、表現の規制を自らリードしてどうする?
なんか気持ち悪い...
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コメント
いやぁ、本音は万人よりも役人に愛されたいんじゃないでしょうか。
今回のCM自主規制は実はご指摘のビール一律課税を防ぎたいが故の大芝居だったのかもしれません。
悲しいのは、そこまで体を張ったのに、役人は無視、自主規制だけ残った大空振り感...
発泡酒愛用かの私にとっては痛手です、
あなたは他ならぬ私だけのために働いているんですよ、私はTAXMAN。
ビートルズはやっぱり凄い。
投稿: あやおば | 2015年9月 9日 (水) 04時22分
企業側の「CM表現自粛」と言い、自民党特命委員会の「年齢引き下げ論」と言い、全く同感で御座います。
オマケに来年度以降は「各種ビール種税額を均一化する」とか。
お役所は「企業努力」と言うモノを、どんなふうに考えているのでしょうか。
企業側も「研究開発に携わった社員の苦労」を報いる為に「業界一体となった、反対活動」とかしないのでしょうか。
そんなに大企業と言うのは「万人に愛されたい」のでしょうかね。
投稿: 蝦夷男爵 | 2015年9月 8日 (火) 14時42分