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Amazonは隠れブラックでしょ

 先日、とある必需品が壊れたので、Amazonで買い替えました。 が、その商品の話よりも、私の地域(北大阪)でのAmazonの配達が酷すぎて、それを是非先に書かせてください。
 まず何より、以下の文章は配達業者を責めるものではありません。 業者がそうせざるを得ない状況に涼しい顔をして契約しているAmazonを責めるものです。(自虐的にいうと、その上にあぐらをかいている消費者も)

 その商品は、Amazonのページでは土曜日に配達される予定になっていて、当日はちゃんと「配達中」になっていました。 ところが結局配達されず。 あらら、日曜日にセッティングしたかったのに、と思いつつ、まぁいいやと気にしないことにしました。 
 しかしページを再確認すると「配達しましたが不在でしたので持ち帰りました」の表示。 ウッそ〜、いてたのにぃ、と日曜にポストをのぞいてみると、確かに不在配達票が入っていましたが、その時間が23時55分。 夜の0時前です。 いやいやいや、これは絶対ピンポン鳴らしてないやろ。 既成事実だけを残しただけやろ。
 仕方ないので、パソコン経由で日曜夜に再配達を希望。 でもまたもや商品は来ないにもかかわらず、ページでは「配達しましたが不在でしたので持ち帰りました」。 いやっ、一日中誰かがいたはず。
 
 さて、このblogで、予定通り配達しない宅配業者に対して文句を垂れたことがないわけではありませんが、奇妙なことに今回はあまり腹が立たなかったというか、むしろ同情的な気持ちになりました。
 ちょいと詳しく説明すると、昨年くらいまでは北大阪地域のAmazonは佐川が担当していまして、そりゃパワフルかつ正確に配達してくれて、いつのまにか担当ドライバーと顔見知りになったくらいです。 ところが、ある日から突然TMGという業者に変更。 ここは佐川に比べると会社規模も小さいし、配達に使用している車も軽トラだし、何よりドライバーが明らかに不健康そう。 つまり過酷な労働を強いられていそうなのです(あくまで私感)。 その辺りから周辺でAmazon商品の配達についての文句が出てくるようになりました。
 あ〜あ、佐川で良かったのに、せめてヤマトにしてくれたら良かったのに(ま、佐川が蹴る仕事をヤマトが受けるわけがない)、とエレベーターの中で偶然会った件の佐川ドライバーに聞いてみたら、あまりにAmazonの運賃要求が厳しくて交渉決裂したのだとか。 彼自らが「さすがのうち(佐川)でも」という言い方をしたように、基本的に佐川は下克上的に(成り上がり的にともいう)成長して来た企業だけに、かなりキツいことも耐えることで有名です。 それが降りるんだからAmazonの要求は相当なものだと想像できます。 そしてそれを敢えて引き受けたTMGの負担といえば、そりゃ定時配達なんて無理、日付変更前まで働かされるのも当たり前です。
 
 結局、商品は月曜日、つまりAmazonが示した予定日よりも二日遅れて、それも夜の23時にドライバーの平謝りと共に配達されました。 私はもう全く怒る気も嫌みも言う気もなく、丁重に礼と共に引き取りました。

 でね? 長くなったけど、こういう仕組みでいいのかな、っと思うわけですよ。
 Amazonに言わせたら、落札でTMGが佐川を下回る金額を提示したから契約したまでで、今回のトラブルはあくまでTMG側の問題、と言い張るでしょうし、それは正論ですから苦情を言う気もありません。 というか、こうして卑近ながらも公の場所で書いているだけで、もしかするとあの平謝りと共に0時近くまで働いていたドライバーが不利な立場に追い込まれるかもしれません。
 でもな〜、この仕組み、「従業員は過酷な労働を喜んでいる」とうそぶいていたあの成金飲食チェーンを思い出させるんですよね。  また、こうして天下のAmazonがページで予告した配達予定日を守れていないことは、人手不足で店舗を臨時休業させた飲食店と同じじゃないかとも。 さらに付け加えるなら、ピラミッドの上だけがハッピーなアベノミクスの象徴とも。
 
 んでまた我々も、紙のような数百円のものから、重い数万円のものまで送料無料というシステムに麻痺してないか、これって誰かが物理的に運んでくれているわけで、それが無料ってどうよ、その陰にブラックな条件提示、またそれを呑まないと業界内で成長できない仕組みってのが固定化させているんじゃないのか、とか消費者も含めて反省もするべき時じゃないかと思ったこの数日でした。

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社会問題」カテゴリの記事

コメント

こんばんわ
それでは労働者コストについてだけ

4年前の情報ですが、世界はこれだけかき回されてます
https://youtu.be/G1L4GUA8arY

以前紹介したランサーズ然り、今は日本語さえできれば
一番労働コストの安いバングラデシュからでも日本の
仕事ができます(クラウドソーシングです)

まして言語の壁が低い単純労働者は、今後もずっと外国
からの値下げ圧力に晒されると思います
(まだ関西は、外国人店員は少ないのですが都内は... )

それが見えていた、いるからスーパーゼネコンも賃上げ
できないと思います

またいくら移民反対と唱えていたとしても、少子化や
今時六法全書も全文検索できる時代に、穴は開いてくる
でしょう、実際オリンピックで話が出てきてますし

またコンプライアンスと独占禁止法は前提ですが、
巻き添え事故はなくならないでしょう

横浜の傾いた大型マンションは論外ですが、今後も
自分の身は自分で守らないといけないと思います

今日もこんな記事を読みました
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20140112/ecn1401120730002-n1.htm
http://www.huffingtonpost.jp/yasuhiro-inoue/hiroshima_b_5702014.html


今後はさらに情報の重要性は高まりますし、
もう人口ボーナスも雲散霧消してますし、
郷愁する過去も畏怖する未来もなく
現実に即して生きていくのが大事です
(もちろんセーフティネットは必要ですが)

投稿: t2 | 2014年8月27日 (水) 22時00分

 建設業界には全く見聞がないので新鮮でした>蝦夷男爵さん
 いわゆる「嫌ならええねんで。この値段でもやらせてください、っちゅう業者は他にあんねんからな」ってやつですね。 安く受けても背負わされる責任は軽くならないんですけどね。
 そう言えば、大手有名業者が建てた都会の高級マンションが施工ミスで販売できないというトラブルもありましたっけ。

 どうやら運送業だけではない労働者デフレ、これが改善、というか普通に働く人が普通程度に安心して生きて行ける日は来るんでしょうか。

投稿: あやおば | 2014年8月27日 (水) 16時42分

 いや、別に物流を語る気はないのですよ>t2さん
 お書きになっている末尾二行、

>>もちろん企業の法令遵守と公正取引委員会にも期待したいわけですが...
 
 これに尽きます。
 過酷労働>運転中に突然死>巻き添えで子供を含む複数が死亡
 こういう事故でも起きないと世界が変わらないのでしょうが。

投稿: あやおば | 2014年8月27日 (水) 16時32分

前のお客様の投稿を読んで「圧倒」されてしまいました。

今回のデリバリーについてのブログですが、私の前職だった「建設業受注」の構造と全く同じだと感じました。

ご存知かと思いますが現在の「建設業界」は極度の人材不足に面しています。

この原因は全て「過去のダンピング」が原因です。
「安い単価工事を蹴る業者の下を潜る業者」=『安くても成立』=「更に下げる発注元」。

安請け合い業者は「自転車操業」なので、いずれ潰れて無くなります。
格安業者が居なくなっても「低価格単価」だけが独り歩きで「公共単価」として延々と残り続けます。
(国の労務単価調査も有りますが、「特殊工」以外は全く繁栄されません)

結果「公共工事の不落札」となり、民間工事は更に醜い状況と化します。

この根源を作り出したのが「スーパーゼネコン」と呼ばれる超大手建設企業の数社です。
現在の「工事難民」を生み出したのは、この「ブラック企業」の責任だと思っております。

運送業の未来の姿が「下請け建設業」と同じ道を歩むことが無い事を願うばかりです。

投稿: 蝦夷男爵 | 2014年8月27日 (水) 11時22分

おはようございます

先生の目に映った事象から推察されたと思いますが、
物流とかAmazonは対象が大きすぎて、語るには材料が少ない
ように思います

まず物流は、6月に出たこの号に詳しくあります
http://dw.diamond.ne.jp/category/special/2014-07-05

またAmazonに関しては、一昨年の暮れですが、
この号が特集しています
http://store.toyokeizai.net/magazine/toyo/20121126/

どちらも1雑誌の特集に過ぎませんが、大きな網で対象を
捕らえており、あとの細かいところは個々に追求していけば
よろしいかと思います

物流ですが、これからの時代「バリュー・ネットワーキング
構想」を抜きにして話は進められないと思います
http://www.yamatosolutions.com/about/vnd/

特に都市間輸送を夜間に限定せず、24時間随時出発すると
いうのは革命的と思います

また、そのために既に完成している羽田クロノゲートは、
既に寝屋川の配送センター内にキヤノンの修理部門を
入れていたりする前例はありますが、それを空路陸路を
組み合わせた上での規模の大きさが違います

厚木ゲートウェイや、関西は茨木IC横の広大なテレビ工場跡が
ゲートウェイとなり、Amazonの国内最大の小田原FCや
関西では堺FCと有機的に東海道を抑えたと思います

それに対する佐川急便は、大きなコンセプトも聞こえて
こないので縮小均衡もありえるのではないかと危惧します

例えば桃太郎便の丸和などは、マツモトキヨシの物流
だけでなく物流センターの運営まで受けてます

1社独占は良くないとは思いますが、中小はこのような
大きいとこに付いて行くしかないのかも知れません


つづいてAmazonですが、あまりにも大きな組織になった
ため、点だけ見ても全体が把握できません

ブラックと言われても、毎年ブラックマンデーからの
ホリデーシーズンのピッキング業務はブラックで有名で
あり、記事も多くあります
http://gigazine.net/news/20140415-amazon-quitting-program/

しかし片方ではピッキングの必要のない、Kindelから
スマートフォン、音楽/動画配信も始めてます

最近は、マイクロソフトから技術者を引き抜いて完成
させたモバイル版クレジットカード決済も発表されました
http://localregister.amazon.com/

これによりカード決済が割りに合わなかった小店舗、
仮設/移動店舗の決済に手を伸ばすでしょうし、
先行していた Square なんか蹴散らす手数料で、
あっと言う間に市場を抑えるでしょう

既に個人の背取りや書籍に関係なく、Amazonの
決済、FCを利用している業者は多く、楽天も大変かと
思います


さて今回の先生の状況を考えると、Amazonが現在
メインにして当てにしてる運送業者はヤマト運輸で
コンテンツ系はほぼ取っていると思います

一部書籍は日本郵便、雑貨はTMG便が担ってます
(靴などは使ってないので不明です)

先の物流特集にもありましたが、佐川急便は戸別
配送をアルバイトで行っていました

対抗するヤマト運輸は全国にある細かい営業拠点と
社員で配達しました

その結果、佐川急便はAmazonの配送が増えると
経費が増える構造となり、結果的に耐えきれず
Amazonから撤退しました

TMG便は、地元茨木が本社で全国に羽ばたこうと
してるところなので応援したいのですが、残念
ながらまだうまく回ってないように思います

今回の先生の例も、単にTMG便が鈍臭いだけかと
想像します、実際にヤマト運輸はこなしていますから

ただしAmazonも1社のみに頼るリスクを避けたり
ヤマト運輸の(想像される)高コストにも憂慮する
でしょうから、ずっと噂されている自社配送の
可能性も近いかも知れません(ドローン配送?)

そこには冷酷な資本主義の現実があり、消費者は
単なる金額ではないトータルのコストを検討して
消費先を選択し、問題があればユーザーサポート
なり行政に対して意見するしかないと思います

もちろん企業の法令遵守と公正取引委員会にも
期待したいわけですが...

投稿: t2 | 2014年8月27日 (水) 06時53分

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