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VAIO TypeUというパソコン

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 てなわけで、仕事先から貸与されていたVAIO TypeUもそろそろ返却することになりました。
 返却に向けて掃除しながらあれこれ考えるに、これはこれでパソコン史に残る素晴らしいコンセプトのマシンだったのではないかと思っています。

 何よりフルWindows OSでありながら当時としては最小の大きさ。 故にキーボードなんて文章を打つ気にもならなかったけど、Bluetooth対応だったので折り畳みキーボードと併用する等、モニターにしても外付けを利用する等して、その拡張性の高さ故に七年間後悔はしませんでした。

 一方で致命的だったのがMPUの非力さ(Core2 Solo 1.2GHz)と512MBというRAM容量の少なさ。 おかげで折角のフルOSながら、その機動性を生かして写真を取り込んでPhotoShopで編集、なんてのは実は絵空事でした。 Bluetoothキーボード併用ならBLOGマシンとしては最適だったようにも見ええつつ、内蔵カメラの色再現性がいま一つだったので、写真にこだわる人にはこれも納得できなかったかもしれません。(まぁ、当時ケータイのカメラで写真を撮って、そのまま更新していた人には十分でしたでしょうが)
 
 そして何より象徴的なのは、通信手段を内蔵できなかったという時代性です。
 私も出先からの緊急用にCFスロットにauのカードを入れたり、イーモバに変更したり、USB接続のUQにしたりと、まさにモバイル通信変遷の狭間に洗われた気がします。
 今ならiPhoneのテザリングで決まりですが、そもそもTypeUに通信機能が内蔵できなかったのでしょうか。 当時はソニーはエリクソンと会社を持っていたので、何とかなりそうな気もしました。 いやまぁ、今でもキャリア通信内蔵型のPCは出てませんから、それは私が考える程意味がなかったのかもしれません。
 なぜなら各種SNSを含むブロガーは、パソコンではなくスマホやタブレットを選んだからです。

 しかし、ソニークオリティとか言われながら、このTypeUの作りはさすが日本(長野県安曇野)のソニーと感慨に浸ることができるだけのものがあります。
 例えば背面のVAIOロゴは、本体に同形の凹みを作った中にはめ込んであり、もはやエンブレムと呼んでも恥ずかしくない精度です。 純正ポートリプリケーターに本体をはめ込んだ際のコネクタとの接続も絶妙の仕組みになっていて、絶対に端子がつかえたり、接触不良になることはありませんでした。
 他にも、指紋認証、縦横表示切り替え可能なタッチパネル画面、前面背面カメラ等、iOSやAndroid製品に与えた影響は大きかったはずです。

 でもこのVAIOもソニーから切り売りされてしまったんですね。
 アメリカ映画界の雑談に強かっただけの外人社長が来てから、いや、その前後だったかに日本人のアホ社長がおりましたっけ? とにかくAIBOを含めたロボット計画も「すぐに利益にならない」という理由で開発中止し、宇宙での行動をも見据えたホンダのそれとは対照的な結果になってしまいました。
 SDとHDの画像クオリティの差にすら気がつかない消費者が多数いる中で、有機液晶やそれに続く技術ならともかく、単なる4Kテレビに社運をかけたソニーの再生が成功する訳がありません。

 IBMから切り離されたThinkPadが今でも一定の人気を保っているように、VAIOチームも意気消沈することなく、新たな構造の中で本家ソニーが失ってしまった先進的で優れた商品を作り続けてくれることをMacユーザーではありますが、願って止みません。

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