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念仏に惑わされてはいけない

 さて、大飯原発再稼働についてのもう一つの感想。 まずは橋下総統と次いで野田総理の言動を評価しておきます。
 
 二人とも人間的に特に支持しておりませんし、総統においては以前からその品格の無い行動に否定的な立場をとっております。
 しかし、さんざん再稼働の動きを牽制した後、提出されたデータと大阪の声を聞くにつれ、再稼働をはっきりと肯定したことは、以前彼が「政治問題化させてはいけない」と語っていたことと一致します。
 これについて後日、敗北である、というようなコメントを彼自ら出したことが不満ですが、この「敗北」という言葉こそ、現在原発再稼働の是非が闘争化、あるいは思想化、イデオロギー化していることを物語っていると私は捉えています。
 
 毎週土日に近所の商店街で街頭演説をする左派政党。 基本的に反動的指向を持つ私は彼らの言うことが嫌いではありません。 しかし思わず噴飯ものだったのが「戦後、原水爆禁止の運動も女性から始まりました」と主婦連中に語り出したこと。 いや、原発は爆弾じゃありませんから。
 
 彼らに限らず、原発再稼働に大反対している連中は、「放射能の無い未来を子供達に」とよく申しておられます。 あれ?これ、つい先日まで「未来の子供達に温暖化した地球を渡してはなりません」と言ってたのと同じ香りがするなぁ。
 少なくとも正常に働いている原発は放射能はおろか二酸化炭素も放出しません。 一方で原発停止分の電力を現在補っている火力発電所は毎日大量の二酸化炭素を確実に排出し続けています。
 
 野田総理が再稼働を国として決断したことに対し、東京ではデモが起こったりしているそうですが、この人たち、こないだまで北極海に浮かぶ氷の上の白クマ親子を救え、と涙ながらに訴えていたんじゃないでしょうか。 新たな「不都合な真実」である放射能の恐怖を知った今、白クマがどうなろうが、ツバルが沈もうが、どうでもいいんでしょうか。 毒舌ついでに加えると、この人たち、暫く前にはサッカーワールドカップでニッポン!を連呼し、その前には鈴鹿で「セナ様!」と絶叫していませんでしたか?
 地球温暖化は人的原因というよりも地球時間での定期的サイクルの一過渡期である、という論を私は支持しています。 先日テレビで、いかにも安直な自称環境派芸能人が「温暖化は長い宇宙の動きで止めようが無いが、原発再稼働停止は可能」といつのまにか宗旨替えした適当なことを言っているのを見て、真剣に吐き気を覚えました。
 
 おっと、皮肉が過ぎました。
 要するにブームに流されること無く、もう少し科学的に考えてみましょうよ、ということです。
 使用済み核燃料のことを考えれば、例え今後、原発が無事故で運用され続けるとしても、決してこれからも支持、拡大されるべきエネルギー源とはいえません。 しかし、ではそれを今すぐにゼロにせよ、という主張はあまりに幼稚です。 戦争反対、飢餓反対、独裁反対、と平和ボケした国でいくら叫んでもそれは念仏にしか過ぎません。 それで成仏できる程、現世は簡単ではないことを認識してほしいのです。
 
 一般市民は原発分は節電でなんとかできる、と言ってますが、温暖化防止運動の御陰で、ここ数年で節電はかなり進んでいます。 自宅を例にすると、玄関ドアを網戸にする等して、既に夏はエアコンをほとんど入れません。 個人であろうと企業であろうと、真面目に環境について考えていればいるほど、もう今後の節電にはそれほど期待できない筈です。
 大規模停電の被害についても、あまりに軽視しているとしか思えません。 大規模製造業において、電炉や製造ラインなど、「あ、とまっちゃったぁ、今日は休みだぁ」なんてレベルでは決して済みませんし、データベースが載っているコンピュータやネットワークの停止、あるいは消滅、そして病院や自宅療養の人々の生死を左右することもあるのは既に報道されている筈です。 なのに、よしずとゴーヤで不足分が補えるとまだ念仏を唱え続ける人々。
 
 そしてそれが何となく正しいという風潮のマスコミも、'60s〜'70sの政治の時代に青春時代を迎えたトップの悪習が見え隠れします。 橋下総統自らも「敗北」という言葉を使ったこと自体、原発問題が既にイデオロギーとして「闘争化」していることを自認していることに他なりません。
 
 先の街頭演説では、大規模停電を理由に原発再稼働をするのはいかにも大企業優先だ、という主張もありましたが、企業の経済活動のおかげで下請けが潤い、お父ちゃんも給料を貰い、なにより支払う税金がエネルギー転換や、何より今回の震災、津波、放射能被害の救済原資になるんですよ。
 日本はもう貧しい国に成り下がっているのです。 念仏を唱えていれば救われる時代は短かったのです。
 
 原発全廃を目指すにしても、単純に化石燃料に依存増することはできませんから、風力や太陽光等の現時点ではまだ実用的とは言えない技術に期待せざるを得ません。 そういう時間割を逆算しながら、その間は原発を上手に利用することが、すでに凋落の坂を下り出した日本には欠かせない、と橋下総統及び野田総理は決断したとするなら、私もそれを支持します。

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