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54歳の時計物語(5:天賞堂)

 正直少しわくわくして夕方の佐川急便の配達を待ちました。
 オーバー10万円の買い物を簡単にカードで決済。 便利なんだけど、う〜ん。 実は店頭在庫しか無いということを言い訳に、銀座までとんぼ返りで買に行くのもお洒落かな、と思ってました。 だってそれだけの買い物を、いつもの佐川の兄ちゃんとうちの玄関ポーチで決済、ってのは色気が無さ過ぎます。
 
 まぁ、それはそれ、包装を解くとさらに化粧箱が出てきて、コンパクトな保存用の箱等、60万円のゴールドバージョンと共通の梱包のようです。 少し嬉しいのは保証書がカード仕様で、あの路地を覗き込んでいる天使のシルエットが施されていたこと。
 
 本体の仕上げは、職人さんが手で研磨しているそうで見事な輝きです。 でも私はweb上の画像からもう少し落ち着いたつやだと想像していたので少々意外でした。

 ベルトについては、やはり予想通り私の腕には大きすぎました。
 化粧箱の一番底にはベルト交換用と思われるドライバーが添付されていて、反対側は恐らくベルト穴の追加などにつかう細い丸棒付。 これを使って自分で穴を追加しましたが、これも店頭で職人さんにやってほしかった作業の一つ。
 
 腕に装着した感じでは特に重くもなく、革ベルトなので適当に腕にフィットして非常に軽い装着感です。 ただ、付属の説明書を良く読むと、革ベルトタイプは通風性を確保するために指一本入るくらいの隙間がベルトと腕との間に必要だそうで、う〜ん、でもそれってとても手首がゴロゴロして不快なんだけど。
 
Tenshodo_hand
 ほんとうに全てがあっさりしてる中、秒針が実は青色なところに色気があります。 へぇ、完全なスッピンじゃないんや。 そういえば祖父の遺品の腕時計の秒針も青みがかっていましたっけ。
 あれ?他にも良く見ると裏蓋にはあの天使がいる。 無骨そうに見えて結構オシャレじゃん。

 ゼンマイの容量はちょっと私は勘違いしていて、腕から外して半日程で止まってしまうのに驚いてしまいました。 しかしこれも説明書を見ると「手動・自動巻両用」となっていますから、本来は手元に来たときに一旦手で巻き上げておかなければいけなかったようです。
 ただし、そうしてみたところで所詮はよそ行き(死語?)の時計。 週末に使用する程度ではやはり止まってしまいますので、後にワインダーを買いに行くことになりました(この件についてはさらに後日)。
 
 さて、いくら趣味の時計とはいえ気になるのはその精度。 何とがっかりの一日10秒進み。
 え〜?これって不良品じゃないの?と天賞堂に電話してみたら、折り返し担当者から連絡があり、機械式は気温、使用条件等でそれくらい(大凡10〜15秒/日)は普通なんだそうです。
 それって一桁多い百万円台の自動巻ならもっと正確なんですか?と聞いたところ、いや、セイコーが出しているような職人技の極致のようなムーヴメントでやっと日差1〜2秒だ、ということでそれ以外の機械式はほぼ似たようなものなんだとか。
 
 じゃ、昭和中期のサラリーマンよろしく、装着する際には毎回時刻合わせをする事になるんですか、という質問に「是非そうしてやって下さい」とのこと。 あら〜、そんなもんですか。 まぁクオーツはもちろん、今ではそれに電波システムが加わって、全く狂いのない時間を恐ろしく廉価で手に入れることができるようになった今ですから、余計に不思議に感じるんでしょうね。
 「一日一分を超えるようになった時は要調整ですのでその際はご連絡ください」という答えで電話を切りましたが、ふ〜ん、機械式ってそうなのかぁ、と納得したというか諦観したというか。

 最後にこの買い物の印象。
 やっぱり今ひとつ有頂天にはなれない私がいます。 だって十年以上片思いしたあげく手に入れられなかった時計とは比べられないですよね。 また、この銀座の彼女(時計は女性名詞)にしても「なによ、いきな今ひとつ好きになれないなんて失礼な。 一日十秒やそこらのことで文句を言う男なんてこっちからお断りよ」と思っている節もあるようです。
 
 C200(W202)が納車された時もこんな感じだったなぁ。 ある程度乗り込まれた広報車と違って、アクセルからステアリングから何もかもが渋くて固くて「えらい車をえらい高価で買ったもんだ」と内心少し後悔しましたっけ。 それが今では十年を軽く超える「全く壊れない」大事なパートナーですもんね。
 車も女性名詞です。 この腕時計も同じく馴染んでくれれば良いのですが。 

 ワインダー編に続く♪(まだ引っ張るんかい...)
Tenshodo03

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コメント

はじめまして>かもさん
付属工具の件、アドバイスありがとうございました。 今でもあの穴あけは、銀座に出向いて処理してもらえばよかったと、ほんの少し後悔しています。

グランドコンプリケーション、良いですね。 お買い得だと思いますよ。

我がシンプルシリーズはワインダーの上で相変わらず12秒/日程度の割合で進んでおります。
最近は夏用に買ったBaby-Gばっかり装着しています...

投稿: あやおば | 2012年7月 7日 (土) 02時05分

初めまして。
父親の退職祝いに天賞堂のグランドコンプリケーションを買おうと検索していてたどり着きました。
主に懐中時計ですが機械式の時計は自分でOHするくらい好きです。
昔のものは構造も様々で精度を少しでも高めようという制作者の思いが伝わってくるのが一番の魅力です。
で、ちょっと気になったことが・・・
既にご存じかも知れませんが、付属工具の細い丸棒ですが、これはバックルなどのバネ棒を外すための工具です。
通常、穴開けは穴開け用のヤットコやタガネを使って開けます。

投稿: かも | 2012年7月 7日 (土) 00時32分

エコドライブの電池がどれくらいもつのかわかりませんが、2~30年かも知れません。
手巻きの方は秒針が欲しくなるんですが、今のシンプルな良さに付け加えることができるのなら、バックスケルトンが良いかもしれないとも思います。
携帯を腕時計代わりに使う人は結構いるだろうと想像しますが、それも一つの方法ですね。

投稿: Am | 2012年2月21日 (火) 00時36分

 エコドライブ、実は私も興味あるんですよね。
 ソーラーパワーで一生パワーのメンテ要らず、と思っていたら、そっか二次電池を搭載している以上その寿命の問題からは逃れられないんですねぇ。
 一方で、外出時には携帯電話を常に持ち歩きますから、一瞥性には欠けるものの、少なくとも時間の確認だけは腕時計が無くても可能な今日になってしまいました。 だから余計に腕時計の嗜好品指向が強まってしまうんでしょうね。

投稿: あやおば | 2012年2月10日 (金) 03時33分

念願の腕時計ゲット、おめでとうございます。
おしゃれで精密そうな感じが良いですね~、大事にしてあげてください。

私の時計を紹介させていただくと、ユニバーサルデザインのエコドライブと30年位前のセイコーの手巻きの2台体制(?)なんです。
手巻きの方は気が向いたら使ってましたが、今は殆ど使わなくなりたまに竜頭を巻いてやってます。
一度巻けば一日半は動くのですが、秒針が無いので一日に何秒ずれるのかわらず、ダイヤルには12本のバーが付いてるだけで何分かも正確にわかりません。
そのため月に1、2回の使用(使うときには時間を合わせて竜頭を巻く)には何の問題もないという妙に便利な時計でしたが、最近耳が悪くなってきているようで動いてるのかわかりにくく秒針が欲しくなります。

でもこの2台体制、電池の心配がないというのがとても気楽です。
エコドライブの充電池もいつか寿命がくるのかも知れませんが。

投稿: Am | 2012年2月 6日 (月) 23時35分

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