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スティーブ・ジョブズの伝記

 先の日曜日、友人宅でホームパーティーがあり、そこから真っ当な人のように夜寝て朝起きてしまうパターンに「たった二日ほど」なりました。 これはまずい、というか冗談抜きで朝の7時頃から何をするべきか悩みだす始末。
 
 ところが気のせいか、いや間違いなく気のせいなんだけど、文章を書く作業ってのはどうも私は陽が高い内は書けないと思い込んでおり、かといって夕食を作るのはあまりに早く、プールは夕方四時。
 そこでふと思い出したのが、先日酔って夜中にポチッとしてしまったスティーブ・ジョブズの伝記(前編)。 読書なら少々ぼけっとした頭でも読み進むことができます。
 というか、この本、非常に読みやすい。 文字は結構小さくて、最初開いたときには、前後編全部読み通せるかちょっと不安だったのに、結局日数だけで言うと三日、特に最後の日は残り半分を三時間で読破できました。

 この読みやすさは何よりも彼と彼を取り巻く話の流れはある程度知っていたことが第一です。 一方で著者、ウォルター・アイザックソンによる文章の読みやすさも第二の理由に挙げてよいと感じました。
 ジョブズの生い立ちから学生時代、アップルの立ち上げ位までは少々しつこいくらい様々なことに言及しています。 大概の伝記(というか物語)はこの辺りで投げ出したくなるか、読むことに苦痛を覚えてくるものですが、この著者はその辺りになるとジョブズ本人に関する核心の記述に戻るために、また読み続けることができるのです。

 個人的には第一期アップル時代、マックにどこまで関与したのかはもう少し詳細に知りたかったところです。 というか、こうして改めて時系列で読むと、私がマックに染まった頃IIcxの頃には既にJobsの存在が危ぶまれていた、あるいはすでに追い出されていたとかのあたりであることが改めてわかり、少々がっかりしたのは事実です。
 私はBeatlesと同じく、気がついたときにはライブは終わっているという世代なんです。
 
 とは言ってもIIfxあたりまでは基盤や配線の美しさ、そして彼がドイツから呼び寄せたハルムット・エスリンガーのフロッグデザインは健在でしたから(だから今だに事務所のSE/30、LaserWriter II NTX-J、CD SC等(全て不動)を捨てられないのです)

 しかしこれはMacintoshの伝記ではなく、ジョブズその人の伝記ですから、Macのみにこだわる必要はありません。 そういう点では単なるMacファンにはあまり知ることがなかったNeXTやPIXER時代についての記述は新鮮でした。 特にトイ・ストーリーの大ヒットがなければジョブズが経済的に深刻な打撃に見舞われていたであろうことは全く知りませんでした。
 
 ただし、半ばからは冒頭部分に比べ文章のテンポが徐々に速くなってきたように感じます。 もしかするとこの辺りからジョブズのガン進行が予想以上に進んできたのに著者が少々慌てたのかもしれません。

 ということで前編はあっというまに読み終わり、当然ですが後編待ちということになります。

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コメント

 結局、下巻は近所の本屋で買い求め、こちらは二日で読破しました。 やはり面白い。
 
 ただ、これはもとからアップルブランドのファンであり、彼のこともある程度知っているからなのかもしれません。 もしアップル製品のことも彼のことも全く知らずにこの伝記を読んだら、天才経営者というよりもその狂人ぶりに辟易するかもしれません。
 
 書店にはこの伝記以外にも、彼の死を待っていたかのように多数の本が並んでいますが、間違っても彼の生き方を完全に模倣するような人が出てこないことを祈ります(そんな人間、少なくとも日本では若いうちに淘汰されますけど)。 というか、毒を含んだ逸品であったことをきっちりとふまえた書籍であることを願っています。
 少なくとも偉人として子供向けに適当に編集するのは危険だと言えます。(偉人奇人としてならともかく)
 
 この点についてさりげなく上巻P408に元恋人が彼のことを自己愛性症候群(自己愛性人格障害)と呼んでいることで非常に納得がいきます。
 
 何より最も惜しむべき狂人ぶりは、まだがんが初期段階のうちに見つかってから9ヶ月の間、彼はこの本の言うところの「現実歪曲フィールド」に自ら入り込み、手術はもちろん、何の理学的治療も受けようとしなかったことかもしれません。 起きてしまったことに「たられば」は無意味とは思いつつ、その時点で論理的な治療を受けていれば、と悔やんでなりません。

投稿: あやおば | 2011年11月22日 (火) 23時05分

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