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野田の奇妙な安定感

 日本全国が「管が降りねば日本は良くならね〜」音頭を踊り明かしている姿に少々違和感を覚え、ここしばらく国政についてネタがまとまりませんでした。
 いまさら管の感想を述べるとしたら,素人としては良くやったと思います。 とくに原発に関しては。
 いわゆる世襲ではない首相で、政界のコネクションが薄く官僚を頼らずに政治を進めようとすれば、誰がやってもいわゆる「市民派」では同じような結果になると思います。
 
 そういう点ではもう少し官僚をうまくこき使えば良かった訳ですが,それは彼の厚生大臣時代の経験から無理だ、あるいはどうしても嫌だ、という思いがあったのかもしれません。 ということは今後「市民派」の首相というのは実現が難しい,実現したとしても職務遂行が非常に危ぶまれる,という前例をも作ってしまったことになります。
 ただ、皮肉なことに東日本大震災のお陰で彼はそれでもいかにも「市民派」らしい建前を貫き通しました。 産官政学にまたがった原子力村、そして地方知事や村長町長にまで及ぶ電力会社の利権にくさびを入れることは彼以外には無理だったでしょう。
 震災直前まで、ひたすら管を無能扱いしてきたマスコミや政治家は、今更その点を評価するにはさすがに恥ずかしかったようです。 恐らく東日本大震災十周年の頃の政治懐古番組あたりで冷静に洗い直した、より真実に近い話がいろいろと聞けると思います。
 
 そして「市民派」首相が評価を得ることができなかった,ということは、戦後社会党などを中心としてきた市民革命を夢見てきた活動家にとっては大きな敗北感を与えたのではないでしょうか。
 
 さて、同じ党でありながらそんな管を降ろし音頭を踊った連中が新しい内閣を作りました。
 私は前原だと思ったのですが,ホント政治の票読みは難しい。 ただ、少なくともヤクザ小沢のメンツが立つような結果でなかったのは何よりです。
 んで、官僚寄りだ,増税派だ、自民党臭がするとか言われつつ、首相になった途端に妙な安定感を醸し出している野田。 なんとマスコミによる世論調査でも一転して60%台をはじき出したとか。 さらに興味深いのは、一度は大きく民主党を上回る支持率を得た自民党が再び低落し、その分がほぼそのまま民主党支持に回ったことです。
 アンチ自民党としてはこれには何より意外な収穫と言うかほっとしました。 管時代末期には自民党支持率上昇を背景になんとか解散に追い込んで与党奪還を目指す作戦を取り,何かと言えば揚げ足取りに終始していた自民党が、さてこの数字を見てどう動くか。(結局、早速脳みそが軽い元経済産業大臣の追求に終始しそうですが)
 
 一方で、この野田政権の妙な安定感は、民主党でありながらより自民党らしい,という見方があることも承知しております。 まぁ、そういうことでしょうね。
 ホラ吹き鳩山で米軍が日本の立場など全く顧みる気がないことがはっきりし、管で市民派がいかに政治家とし非力かを露にしたなかでは、これくらい保守的な色でないと政治が一歩も前に進まないということでしょう。
 それでも即解散して自民党に政権を戻せ,という声が主流でないというのは、やはり国民もこの数年間、自民党が野党としていかに過ごしてきたか、そしてこの政治の混乱のほとんどは55年から始まる自民党政治が根源であることくらいは分かっているんだ,と期待したいところです。
 
 東日本大震災で被害に遭われた方にはお気の毒ですが,しかしこの災害のお陰でいかに政局争いが下らないかを様々な局面で証明してくれたような気がします。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

 本当ですねぇ,東南海でいつ大地震が起こっても不思議ではないと言われつつ,今の日本の状態を見ていると、そんなことになったら何より財政破綻でしょうね。 それもリーマンとかユーロ崩壊とか目に見えない原因じゃないだけに、非常に分かりやすい形態で。
 中国の計画では日本はいつしか中国に買収されるそうですから,まさしくそのときが彼らの思うつぼかもしれません。

 しかし、収入も財政立て直しの見通しも無くいのに、相変わらず増税反対とか、さらに国庫の負担を増やせとか、単純なことしか言わない政治家がいるのが不思議です。(国民の方から増税してくれ、というのもまた変な話ですけど)

投稿: あやおば | 2011年9月27日 (火) 01時15分

政治のことはよく分からないのですが、財政のことは気になります。

財政の記事を見ると思うのですが、ここ20年くらいは大きな災害が起こらないことを前提に財政が考えられているような気がします。

現実に対する対応で手一杯ということもあると思うのですが、たとえ大きな災害が起こらないとしても財政に対する不安は強いです。

いつ大地震が起こっても不思議ではない、という報道を見聞きします。
起こらないように願っています。

投稿: Am | 2011年9月23日 (金) 00時19分

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