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爆笑学問-東京芸大 part2

 爆笑学問(爆笑問題のニッポンの教養)が東京芸大part2をスペシャルでやってましたね。
 前回のpart1というか、宮田学長との話も二週にわたってましたから、やはり爆笑問題の専門分野に近いと言うことで深くなってしまうのでしょう。
 また、最近になって自分の書いたpart1の記事に検索ヒットが多いのは、東京芸大を目指している、興味を持っている人が多いと言う表れかと。
 
 以前の早稲田に比べると、感性的な部分が多いだけにまとまらなかったという印象も受けましたが、でもだからこそ芸術教育、とむしろ好感を持ちました。
 
 印象に残ったのはセミゲストのような感じで最後喋っていたJazzプレーヤーの先生の言葉。
 「爆笑問題はマスコミの側に立っている。大学の教授はその対極(権威)に立っている」
 そうなんですよね、表現というのは本来他人に評価されるかどうかは別問題なのです。しかし他人を全く意識しない表現はもはや表現と言えるのか、という問いかけもずっと繰り返しなされています。
 番組途中に差し込まれた「自己満足≠自己表現」というスーパーも非常に重要な言葉でした。
 
 太田がこだわりたかった「今、より多くの人に伝わらなくて良いのか」は、これはテレビだから教授陣はまともに取り合っていたけど、本当なら「そんなことは気にしなくて良い。答えなくても良い。何をどう表現するのかだけが問われる」と一笑に伏す問いかけです。
 一方で学生は卒業すると、どういう形であれ社会に出て行くわけで「そこに芸術系大学にありがちな在学中のぬるま湯的気持ち悪さはないのか」と切り込んだ太田の言い分に、教授達が答えられないのも相変わらずの構図でした。
 
 私の個人的な考えだと、芸術なんてのは見返りを期待しなくてもずっと制作ができる立場の人がやるもんだと思っています。 もちろんそれはお金持ちというのではなく、古来は才能のあるものだけにパトロンのようなものが付いて、生活の面倒を見てやる代わりに芸術活動をさせていた背景から来ています。
 ところが、人々が平等になり、才能と気概あれば貧乏人の子供も苦学して芸術の学校には入れるようになってしまったが故に「卒業したら就職あるの?食えるの?」という、雑音が生まれてしまったのです。
 ここが太田が言いたかった、恐らく芸術系学校共通のタブー言葉です。
 
 指導の道があると言っても、大学に残るには並大抵ではないし、教職を取っても、芸術系の求人はほとんど無いに等しい状態です。
 つまり、日本が豊かな国だとか言っても、彼らが心置きなく在学中に制作活動に打ち込んで、さらにその道で生きてゆける土壌なんてほとんど無い悲しさがあるのです。 だから、そんな悲哀を気にしなくて良いような経済的バックボーンを持つ学生でないと、純粋な意味での制作や表現が続けられないというのが悲しいかな現実です。
 
 だからむしろ番組が「みんなでがんばろう!」的なまとめをしなかったことは良かったと思います。
 この不安と混沌の中でそれでも自分は何を目指してるのか、何をするのか、というのが芸術の宿命的な部分な訳で、そんなものをまとめてしまったら最低だったでしょう。
 
 また、太田が持論にこだわるあまり喋りすぎなかったのも良かったですね(編集されていただけかも知れないけど)。 加えて太田に真っ正面から反論した学生が出てきたのも素晴らしかった。
 
 そして前回では「本当に伝えたいことはいつだって言葉にできない」だった最後の言葉は、「…だから人は再び白いキャンバスに向かう」で締められてました。 そうですね、学校にいってようといまいと、その道で食っていけなくても、作る人はまた創るわけで、それが止められるなら止めても良いし、止まらないなら続ければいい、そういうことしか結論はないでしょう、恐らく。
 
 ところで。
 なんで東京芸大ってあんな垢抜けた学生が多いの? 特に女子。
 みんな好きなことしてるから生き生きして見えるのかな〜。 いや、絶対カワイい子多いってばさ。

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コメント

 おや、宮田さんのことをご存じなんですか。
 私は前回の放送以外は全く知らず、芸能人的にファンなんですが、いろいろあるんでしょうか。もしご存じのことがあれば教えてください。興味があります。

 その立場から言うと、彼は太田との接し方に苦労しているというか、辟易しているような気がします。
 元発言のリンクにあるように、前回の放送時には何を言いたいのかよくわからない太田の食い下がりに、誠意を持ってよく答えていたと思いますよ。

 今回は「どう言ったらいいのかな、この人には」というように頭を抱えて苦渋する学長の横顔も映っていました。 あんまりムキになってしまうと前回の繰り返しになるし、あらかじめ今回はより他の教授や他の分野(特に音楽)、学生の声を収めようとする番組の意図があったためか、自重したと私は捉えました。
 加えて太田の既に学長と友人的な関係があるかのような学長に対する失礼な態度も気になりました。

 もともと音楽学校と美術学校がひとつになったので、学長が一人である限りはどちらかのテリトリーからしか選べないのは仕方がないことで、その点で音楽部門の渡邊氏が副学長として存在しているのは良いバランスだと思います。

 一言で芸術と言っても、音楽と美術を同じに扱うのは難しいですし、一方で文藝学部があっても良いとも思います。 要するにそれだけ芸術は教育が難しい、言い換えると馴染みにくい分野なのかも知れません。

投稿: あやおば | 2009年8月18日 (火) 23時16分

学長の宮田という人は本当に酷いですね。
見ていて本当にイライラする。一言として太田さんの
質問に対して、真面目に誠実に答えていない。(答えられないんでしょうけど・・・レベルがアレ過ぎて)
今回はあまりしゃべらなくてよかったけど。
太田さんが気の毒で仕方がなかった。
あんな人物が学長だなんて世も末ですね・・・。
菊池さんがやればいいのに。
芸大に対する興味すら薄れてしまいました。

投稿: | 2009年8月18日 (火) 16時24分

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