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Adobe CS4

 昨日、教員向けのAdobe CS4の講習会がありました。
 時間が限られていたので代表的な部分の説明だけでしたが、幸か不幸か、わざわざ東京から来てくれたAdobe社員持参のVistaノートと学校のプロジェクターとの相性が悪く、途中何度も中断。
 おかげでその時間を割いての質疑応答が多めに取れました。
 
 一言でCS4と言っても、DTP、Web、ビデオ、サーバー等々多数ありますから、偏りが出ます。
 私はもっぱらIllustratorの不安定さを訴えましたが、担当者が残念ながら旧MacroMedia出身ということで、今ひとつ切迫感は持たれていないようでした。
 ということで、IllustratorがCS4になって保存、印刷の安定を取り戻しているのかどうかの確証は得られず、一方での立ち上がりの遅さについては数十名のスタッフがこの問題解決にあたったそうで、IntelMacでは改善が見られているそうです。
 確かにWindows上でのデモを見る限り、お湯を沸かしてコーヒーを入れてから、という印象ではありませんでした。
 
 全体を通して最も印象的だったのはFlashが3D空間を扱えるようになったこと。
 ここ数年、作品の傾向に行き詰まりを感じていたFlasherにとっては大朗報でしょう。 重力もサポートされ、これらがActionScriptからもコントロールできるそうです。 
 ただ...
 
 3Dの世界をActionScriptでコントロールするのは全く別の言語を学ぶくらいの負担が必要です。
 かつてDirectorがLingoで3Dを扱えるようになった時、苦労した思い出が頭をよぎります。
 Adobeのスタッフ曰く、「本当にActionScriptで3Dをガシガシやりたければ三角関数等、高校生程度の数学は理解しておかないと難しい」というのは素直に納得できました。 恐らくそこそこのFlasherはすぐに3D空間やゲームを考えるでしょうが、その点、肝に銘じておいてほしいと思います。
 単にz座標が一つ増えるだけ、というわけでは決してありません。
 CS4のActionScriptのマニュアル本については、恐らく3Dについてだけでも、これまでと同じ厚さのものが全く別に一冊必要かと思います。
 
 あと、アニメーション(トゥイーン)の作り方にディレクターライクな方法が加わり、軌跡をベジエ曲線で編集できたり、アニメーションをそのまま反転(前後逆回しで配置し直す)こともやっと採用され、3D Lingoと共に、かつてのDirector使いとしては妙に懐かしさを覚えたFlash CS4でした。(と言っても、もうActionScriptを勉強し直そうとは全然思いません)
 
 web絡みだとDreamWeaverも地味ながらこつこつと改善されており、特に最近のようにCSS、PHP、Javaなど外部ファイルに依存することが多い環境下で、プレビュー状態で問題の場所がどこの記述が原因なのかがすぐに表示されるのは有り難い機能です。(デモではCSSのみでしたが)
 特にwebコードはhtml、という時代に育った私のような世代は、CSSがWYSWYGでコントロールできるのが魅力に映ります。(微妙に位置がずれるという問題についての解答は曖昧でした)
 
 CS4全体では、画面描画にCPUではなくGPUの余剰パワーを使うようになったのが大きな傾向のようで、確かにこれまでのCPUベースではどうしようもない位重い処理も簡単に動くようになっています。
 ただ、これは搭載GPUによって差が出ますし、GPUが利用できない場合はCPUを使うとは言いながら、デモの間も「お使いのマシンのグラフィックボードはこの機能に対応していません」という意味のアラートが出てそれ以上先に進めませんでしたから、かつてMac対応のアプリケーションが描画を早めようとQuickDrawというAPIを勝手にいじって不安定になることが多かった時代を知っている身としては、このAdobeの決断もある種危ない賭けとも思えます。
 
 デジタルクリエイションの事実上唯一の巨人であり、イコールトップの位置でありながら常に未来を切り開こうとするAdobeの姿勢は評価しつつ、これが災いして、実際の現場では混乱を起こしがちな傾向も相変わらずです。 併行して各アプリケーションの安定性もなんとかしてほしいところです。
 最近のAdobe系のアプリケーションはUNIXとしてのOS X上では異常とも思える程の前時代的な落ち方ですから。

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