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さよなら、洒落爺さん

 昨日、マンションの回覧板を眺めてたら、最後の方に、同じ階に住んでいる一人暮らしの爺さんの訃報が。
 多分このマンションでは一番の年寄りと思われますので、天寿と言えば天寿ですが、うちの家族に聞いてもその件についての掲示は一切見た覚えは無く、つかのま唖然としました。
 
 特に親しかったわけではありませんが、夏は綿の、冬はウールのガウンを着て、夕刊を一階の郵便受けまで取りにいき、しかして日用雑貨を買い物に行く時には、地味ながらもきっちりした服装に帽子を被って出て行く爺さんでした。
 
 窓を開ける夏頃には、夕方になると時々古い洋楽やハワイアンが聞こえて来て、しかし一度も演歌はもちろん、邦楽が聞こえて来なかったのを覚えています。
 一度エレベーターの中で「昔、音楽やったはりましたか?」と本人に聞いた時には「いやぁ、ただ好きなだけです」と答えられただけでした。

 無口ながら礼儀正しく、エレベーターで入れ違いになる時には必ず手でドアを開いた位置で押さえてくれるという紳士ぶり。 
 耳が相当遠いのか、時々様子を見に来られる親族の人や電話では大声で話しているのが聞こえたし、夏の朝五時にはいつもNHKの朝のニュースのテレビの音が聞こえてきました。 もちろん迷惑では無い程度で。
 
 つい数ヶ月前、エレベーターであった時には、上記ガウン姿ながら、腕時計がベルトではなく、[C」の字型をしたクリップタイプのをつけられていて、正直「この爺さん、すっげー!」と驚きました。
 そんな話を尋ねて来られた親族の人と、これまたエレベーターで同じになって、「いやぁ、お洒落ですねぇ。参考になります」と話をしてたら、その娘さんと思われる女性は「本人に言うときますわ。喜ぶと思います」と話したのがつい一ヶ月程前。
 
 そう言えば半月程前に、消防車と救急車が数台やってきてその爺さんの部屋でどたばたやってました。
 思えばあれが亡くなられたときだったんですねぇ...
 「なになに?」と野次馬的に顔を出すのも憚られたので、私はその時部屋を出ませんでしたが、出ていればせめて花のひとつでもお供えできたのに、と思うと微かに残念です。
 
 結局、その爺さんが若い頃何をしていたのか、いくつだったのか、何一つ知らないながら、まぁ、晩年の過ごし方として私も勉強になったのは確かです。
 
 分譲のあの部屋がどうなるか知る由もありませんが、明日にでも花束をドアの前に置いておくとしましょう。
 入り口の横においてあった観葉植物、しばらく水もらってないんやなぁ...
 あの世で綺麗な姉ちゃんと酒とバラの日々、楽しくやって下さい>K爺さん

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