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オバマに抱く微かな期待と不安

 さすがに昨今のニュースはオバマ一色でしたね。
 日本にとっては大事な宗主国の大統領ですから大事なのはもちろんとしても、世界としても無視できる筈がありません。
 
 個人的には四年前にゴアが大統領になっていた筈が、独特の選挙投票システムによってブッシュに転がっただけと思ってはいるものの、このラスト四年は長く不毛でした。
 もちろんオバマに手放しで期待する程、私は素直ではないのですが、唯一、就任式の報道映像を見ていて、アメリカ人のメンタリティーが奇跡を起こすかも、とは思いました。
 
 良くも悪くもアメリカ人の精神性は非常にヒステリックというか極端に触れる傾向があり、禁酒法しかり、911直後の軍事行動の支持だったり、はたまたプライムローンのようなちょっと冷静に考えたらわかるだろう、というようなものに簡単に一斉に靡きます。
 ただ、それは決して悪い面だけではなく、その一つが今回のオバマ演説に対する国民の反応です。
 
 これまでは一国孤立と呼ばれようが、"We are the No.1. We are the strongest in the world"のかけ声で突っ走って来た反省を、あの演説で「そうそう、おれも実はちょっとおかしいと思ってたんだ」と呼び起こさせたことができたのではないかと思います。(もっと早く気づけよ)
 こうなると面白いもので、アメリカ人は傲慢から謙虚という180度の方向変換をほぼ全員がやってのける実力、悪く言えば単純性をも持ち合わせていますので、「おらもオバマといっしょに新しいアメリカの為に頑張るべ」と希望に目覚める可能性があります。
 
 これが景気面で見ると、確かに世界的不況とは言いながら、誰しもが職を失ったわけではなく、将来に対する不安が買い控えを起こしている部分がかなりの割合である今、この希望が一定の割合で消費を増やすことが考えられます。 人間の行動で「勢い」は計算以上の力を発揮することがあります。
 
 そうなるとアメリカの経済回復は思いのほか早く、それは日本も含めた世界の経済の回復(と、言っても以前と同じレベルに戻ることはありませんが)が期待できないわけではない、と思ったのです。
 たった一国の大統領の交代に、世界がそこまで期待しなくてはならないのか、という情けなさはあるとは言え、実際に世界はこの体たらくですから、これがきっかけになればと考えるのは私だけではないでしょう。
 
 と、思うと、以前ここで無理難題をふっかけるアメリカに対し、日本の持っているドル債券を全部売ってやればいい、と私が書いたのは悔しいけれど間違いだったと思います。 まぁ、結果的にドルどころかユーロも暴落したので同じことかもしれませんが。
 
 嫌イスラエルの私が、現時点で唯一オバマに対して不安を抱くのが対イスラエル外交。
 彼がユダヤ系であることのみならず、大統領選に際してイスラエルのパレスチナ戦略を理解する姿勢を示すことで在米ユダヤ系の票を得たわけで、あっちは金権がらみだったとはいえ、それではブッシュ時代と変わりはありません。
 唯一の救いは先日までのパレスチナ進攻が選挙戦の最中に起こらなくて良かったね、と書きかけて、よく考えるとイスラエルはその辺りも考えてオバマ当選後から就任式の間に虐殺に打って出たのか、と気がつきました。
 さすがです、ユダヤ人。

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