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首切りのやりかた

 テレビ三台買いなんて能天気な話題が先行しましたが、ずっと気になっていたのが昨今の主に派遣労働者を対象とした首切り問題。

 遅れついでに今更になって気づくのが、トヨタのやり方のまずさです。
 私の記憶の範囲では、マスコミに大々的に取り上げられたトップバッターがこのトヨタの派遣労働者解雇報道でした。
 その後、いすゞ等の各社が続きましたが、トヨタは人数が破格。

 一方で昨日、スズキとスバルが来シーズンのWRC参戦中止を発表、一足先にホンダもF1撤退を表明しました。
 先月末の数字ですが、スズキの非正規雇用労働者の削減予定数は600人、スバルはこの時点ではゼロ、ホンダは270人でした。
 庶民の感覚では「この年の瀬に生身の人間を解雇するくらいならモータースポーツなんてお遊びやってる場合じゃないよな」という図式は当然のことでしょう。

 しかして未だにトヨタは来期のF1参戦を断念するという発表はなく、最も削減人数は多いのに…という批判が生まれてもしかたがないでしょう。
 市販車への技術フィードバックなんてお題目がモータースポーツの欺瞞であることは車好きの間ではもはや常識で、実際には主にイギリスのモータースポーツ専門の会社に丸投げという中で、モータースポーツ参戦の主たる目的は広告効果しかありません。
 ただ、不景気になると真っ先に削減されるのが広告費であるのも広告業界では常識であり、そんな中、トヨタは何を考えているのだろう、と両業界の端くれににかつて身を置いた私としては疑問を持たざるを得ません。
 もともとF1やWRCの広告効果は日本が最も経済的に依存するアメリカではなく、欧州で高いわけで、そんな中でトヨタがF1にこだわり続ける必要があるのか、やはり疑問に感じます。

 BMWは早々に来期の参戦継続を公式コメントとして発表していますし、ホンダの撤退を惜しんでもいますが、メルセデスからは公式にはまだ継続表明はありません。(プレスリリースのお話です)
 もともとF1は来期の空力レギュレーションの変更に加えて、イコールエンジンの噂等でエンジン供給メーカー各社は異論を唱えていますので、世界的不況を言い訳に、撤退するなら今が最適のチャンスであることは気づいている筈です。

 んで、ここで気がつくのがスケープゴート。
 思えばトヨタの大規模リストラ報道があったあとに、我も我もと車業界だけでなく家電等様々な業種がそれに続きました。
 F1にしてもホンダは低迷の泥沼から撤退する良いチャンスでもあったわけです。
 そう言う意味では巨人ならではの宿命とは言え、トヨタは気の毒なタイミングだったとは思いますが、それでもF1なんかにうつつを抜かしていていいのかとは私も思います。

 ちなみにかつて子供を預けていた保育園の関係で取っている赤旗日曜版によると、トヨタの株主に対する中間配当の総額は2,037億円だそうです。 対して三千人の雇用を守るのに一年で90億円。 つまり中間配当の5%で三千人の雇用が守れる、と主張しています。
 この試算に対しては様々な角度から反論もあるでしょうが、こういう仮説を読むと、トヨタに対する理解が得られるとは思えません。

 既にmotoGPに比べたらF1なんてスタートシーン以外は早送りで充分、というくらい面白くないですから、私としてはホンダやトヨタが撤退しても全く問題ありません。 ワンレースでトップがせいぜい1〜2回しか追い抜かないレースなんて既に競技ではないですから。(同じ理由で日本国内のレースは早送りでも見る気がしない程、もっとつまらないけど)

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