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ええかげんにせぇよ、田舎自民党議員

 私の亡父は国鉄職員でした。 ちなみに祖父も。
 父は労働争議が最も酷かった時に中間管理職として過労死しましたが、それがなければ私も迷わず今のJRに入っていたと思います。
 
 そんな視点から最近、地方選出の自民党議員から「JRから金を出させて計画・整備新幹線の早期建設を」という声が堂々と上がっているのは本当に腹が立ちます。
 
 かつて国鉄は日本の優良企業でした。 助役や区長、駅長というのは地元の名士であり、社会的な信用も非常に高かったのです。 それがいつのまにか赤字垂れ流しのだらしない企業に成り果て、労働争議に名を借りた思想闘争に明け暮れた挙げ句、分社民営化されました。
 
 その原因はモーターリーゼーションの変化と言う社会的要素はあるものの、それは企業として対応可能であった問題であり、解決できなかった最も大きな原因は政治でした。
 今日の暫定税率にも見える「高速道路を地元に」という甘い汁を振りまくのと同じく、かつては「おらが町にも鉄道を」という自民党議員が多数おり、「悲願の鉄道建設」を公約に当選した議員がその政治力を駆使して当時公営体だった国鉄を食い物にした結果が、開通時点から赤字だったローカル線建設だったわけです。
 
 北陸新幹線、東北新幹線、北海道新幹線、九州新幹線とその延伸。
 その発端は全てその地方選出の自民党議員です。
 具体例として本来はミニ規格で計画された北陸新幹線が石川県を地元とする森元首相の力でフル規格にいつのまにか変更されたのが良い例。
 
 確かに東海道新幹線は大黒字です。 しかしそれに直結する山陽新幹線となると黒字ではあるものの乗客数は明らかに減り、その後完成した新幹線はさらに下り坂のグラフを描いています。
 当然その先にどんどん伸ばしたところで飛行機運賃が値下がりした今、採算が取れるかどうか、つまり赤字新幹線が生まれる可能性が大きいのです。
 
 戦後開通した旧国鉄のローカル線は陳情や計画が昭和初期以前や明治・大正であったものも少なくありません。 つまり完成したのは数十年経った後。 確かに「悲願」というのにふさわしいものです。
 が、その間にマイカーが普及し、飛行機が身近になっています。
 要するに世襲が続く田舎自民党議員の世代を超えた公約を息子や孫が血眼になった結果で、開通式にはジジイばかりが並び、式が終わったらそのまま家族の運転するマイカーで家に帰ると言う滑稽な図式が目に浮かびます。
 いしいひさいちがかつて数時間に一本しか来ない列車を待つ老人の会話を描いていて、やっと来た列車は在来線ではなく二両連結の新幹線だった、というオチを思い出させます。
 
 昔の自民党議員はまだ羞恥心があったようで、「決して利益誘導と言う狭い了見ではない」「鉄道を必要としている人々は多数いる」「国家百年の計である」なんてごまかしていたのが、先日の「JRに金出させて早期着工を」という声の後には「ばらまき政治と呼ばれても良い」と平気で言い切るバカ議員がいたとうから世も末です。
 誰の金やと思てんねん。 JRは民営企業やど。 ならば「リニア新幹線はトヨタに金を出させろ」と公の場で言うてみぃ。
 
 政治屋というのは世相を読むのが非常に得意な生物です。
 恐らく自民党議員はもう数年で彼らの戦後60年に及ぶ支配が終わろうとしているのを肌で感じているのかも知れません。 ならば沈む最後までその汁を吸い尽くして、その実績をもって民主党かどこかわかりませんが、次の政治権力にありつこうとしているのでしょう。
 
 とは言っても民主党も所詮は烏合の衆ですから衆参両院を支配したとしたら同じ事するんでしょうね。
 所詮は利権誘導しか脳が無い一家の世襲稼業の成れの果てが政治屋なのかも知れません。
 
 爺さんも親父もこれでは浮かばれません。

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コメント

その辺りは結構鉄道好きの間でも討論されてます。
右下のリンクの「鉄路的部落」では私よりもっと論理的に説明がされていたり、アンチJR東海 vs 擁護派的な図式もあったりして複雑な様です。

まぁ、日本全体の雰囲気としてはかつての「夢の新幹線」の時のような期待感はリニアにありません。
最近の愛知圏の繁栄と関西圏の没落と併せ、名古屋ー東京間だけでも建設する、とJR東海は意気盛んながら、それが仇になって「リニア作るくらいの金があるなら地方の新幹線の金を出せ」と自民党議員に集られる始末です。

恐らく平成の夢として終わるのではないかと私は予想しますし、そうあるべきだとも思います。

投稿: あやおば | 2008年2月 2日 (土) 23時43分

ちょっと話題が違いますけど、
リニア新幹線を実現する必要ってあるんですかね?
もしもう1本東海道線を作るとしても必ずしもリニアにする必要ないでしょう。
新しい軌道を敷くなら車輪式の新幹線でも時速300キロを超える営業運転は出来るわけですから、リニアの建設コスト、営業コストをよく検討して第2東海道新幹線も現状の新幹線とさほど違いのない運賃を実現してもらいたいです。

投稿: DS | 2008年2月 2日 (土) 14時13分

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