« typeUにワイヤレスマウス | トップページ | "凄い"の上の形容詞は何だろう »

正義の裏の生臭いかけら

 数日前の新聞に新人女優がネット上(恐らくblog)に書き込んだ内容について謝罪&芸能活動を一年間自粛したという記事が掲載されていました。
 今マスコミを賑わせている殺人事件の犯人について憶測に基づいた内容を書き込んだ為、というのが理由でしたが、う〜ん。
 
 ネット上のコミュニケーションの場というのは基本的には個人の憶測が基になっているのではないでしょうか。 もし全ての発言にウラを取れと言われるならそれはもうマスコミの仕事だし、個人の表現とは言えません。
 恐らくこの謝罪問題の基となった殺人事件についても既に数え切れない程の「憶測に基づいた発言」が成されている筈です。
 それについては少なくとも新聞上で批判的な記事は無く、芸能人 or 有名人であるから謝罪に至り、そしてそれが全国紙で報道されるというのは何か落ち着かない感情を持ってしまいます。
 
 「憶測に基づいた発言」が人権を傷つけることは分かっていますし、それを否定する気はさらさらありません。 そういう流れが人を自殺にまで追い込むいじめに繋がっていることも理解しています。
 しかし、やはり表現の自由も無視できません。
 
 ジャーナリストや法律関係者ならともかく、人間的にまだ成熟の浅い若い女性が単に女優であり芸能人であるからという理由だけで謝罪・削除&活動自粛に追い込まれるとしたら、じゃぁどこにその境界線があるのかと考えると不安になります。
 例えばこの女優がまだ多くの人に認められる前の無名新人だったとしたらどうだったのか。 一応それでも女優であり芸能人であるわけです。
 有名かと問われても実は私はこの女優の名前だけ読んでも顔は浮かんで来なかったし、出演作も見ていません。 それで有名人なのか。 アクセス数が半端でないと言うならそれは何アクセスが基準なのか。
 
 これを逆に見ると、あれは対岸の火事だと無名のいちblog所有者として気楽に意見を書いていると突然「おまえは○○だから」と言われて謝罪と削除に追い込まれる可能性が無いとは限りません。
 
 話を飛躍させると、そこまで正論を推すのであればどうして某巨大掲示板を中心とするあの論調を誰も咎めないのか(まぁ、咎めようにも相手が誰だという前提はあるにせよ)が逆に気にもなります。
 「あそこはああいうところだから」と鷹揚な捉え方をするのなら「まだひよっこのバカな女優だから」と捉えられないのか。
 
 憶測に基づく書き込みで人権を傷つけることはいけない。
 それは確かに間違ってはいないけど、その一見清々しい正義の風の中に微かな生臭さは感じていいと思うのですが、蒼いでしょうか? 私。
 
(念のために書き添えておきますと、当然ながら私は「個人の意見はそれぞれだ。思ったことをどんどんそのまま書いて良い」と言っているわけではありません。 為念)

|

« typeUにワイヤレスマウス | トップページ | "凄い"の上の形容詞は何だろう »

パソコン・インターネット」カテゴリの記事

社会問題」カテゴリの記事

コメント

 きっかけとなったマスコミ報道への視点は抜けていました。 確かにこれも「あれはああいうもんだ」という解釈で見過ごされていますね。

 で、今日バカツキ、もとい若槻千夏のブログも中止状態になったそうです。
 理由は本人が混乱しているとかなんとかでしたが、これも今回の事件の余波ではないと言い切れないと思います。 結構爆弾発言が受けていたそうですから。

 別に彼女のブログが中断しても大勢に影響は無いとは言え、薄気味悪い中止宣言です。

投稿: あやおば | 2007年11月26日 (月) 21時19分

彼女がそのように書いたのは、そう思わせるようなマスコミの報道があったからで、そちらは全くおとがめ無しというのはちょっとおかしいですね。

本当に1年間の活動自粛するかどうかは、犯人が誰かで決まるんじゃないかと私は思ってます。
もし、犯人が彼女の予想と違っていた場合、1年間休ませることで、当事者から名誉毀損とかの裁判を起こされる可能性は低いはずです。
逆に犯人が彼女の予想通りであった場合、1年間をぐっと短縮したとしても世間から批判される可能性は低いと思います。

投稿: DS | 2007年11月26日 (月) 07時59分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/108674/17189698

この記事へのトラックバック一覧です: 正義の裏の生臭いかけら:

« typeUにワイヤレスマウス | トップページ | "凄い"の上の形容詞は何だろう »