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Mac関連雑誌の憂鬱(2)

※この文章は2006年1月に書いたものです。

(前日より続き)
 同様の疑問はアプリケーションの紹介記事にも感じる。
 今日のDTPに欠かす事のできないAdobeのIllustratorとPhotoShopは、CS、CS2とバージョンが上がるに従って非常に重くなっているのは誰しもが知っているところだろう。 私の知り合いのクリエイターや印刷屋に聞いてもCS以降をメインに使っているところは殆どない。
 もちろん、これにはフォントの問題でOSがOS X未満に踏みとどまっているせいもあるが、OS X自体は対応フォントであればフォントダウンロード機能などは重宝することや、グラフィック機能のベースがPostScriptベースである為にむしろ安定性はクラシック時代よりも向上していることなどが理解されてきて、徐々にではあるが確実にDTPの現場もOS X化している。 しかしその上で動いているのはOS Xネイティブで最も古いバージョンであるIllustrator 10.0とPhotoShop 7.0なのだ。
 OS X化に際するフォントの問題はこれまで非常に丁寧にかつ大きく取り扱われて来たが、これらのOSやアプリケーションのバージョンの問題はあまりはっきりとは扱われないと感じるのは私だけだろうか。
 実際、クリエーションの現場では新人が入ったりOS X化したときに新たにIllustratorやPhotoShopを増やしたくとも欲しいバージョンが販売されている訳も無く、古いバージョンの業者間の違法コピーが仕方無く横行している(正確にはシリアルナンバーのコピーだが)。 新しいバージョン欲しさの違法コピーならともかく、これは異常な現象だ。
 この点はOSも含めて、1〜2バージョン前の新規パッケージも合法的に購入できるようにして欲しい。
 誤解して欲しくないのは私は決して新しいものに懐疑的であるわけではないということで、新しい良さを取り入れた為にそれまでの良さを失ったのかどうか、もしそうであればそれをはっきりと指摘し、各ベンダーに改善を促すはっきりとした指針を書いて欲しい、ということをご理解願いたい。
 
 次にiBookの品質管理の問題も加えておこう。
 冒頭に書いたように、私の受け持っているクラスの学生は入学時に全員がiBookを購入する。 そして例のリペアプログラムに全員に近い生徒がお世話になった。
 さすがに2005年4月に購入した生徒のiBookは問題が少ないようだが、リペアプログラム対象の液晶画面が表示されないだけでなく、突然立ち上がらなくなると言った有償修理も加え、2004年春に購入した学生は最悪三度も修理に出している不幸な生徒もいる。(そしてついに2005年4月購入のiBookも次々と突然立ち上がらないと言うトラブルが発生している:2006年6月加筆)
 幸い、学生達は購入時に同時に入る保険のお陰でほぼ一律一万円の修理代で済んでいるし、アップル社もさすがに見かねたのか2004年度より代替機としてiBook、2005年度よりPowerBookを三台学校に置いてくれているとは言え、無線LAN未対応機で実装メモリは少なく、修理の度にバックアップしたデータを入れ替える、アプリケーションを代替機にインストールする、という手間が増える。 そしてかつて何度もこれら三台の代替機では間に合わない程の故障がでており、代替機があてがわれなかった生徒は実習時間になす術も無く座っているだけとなる。
 加えてその修理期間が長く、はじめのうちはそんなものかと思っていたのだが、2004年度末に、年度をまたいだ修理は困るのでできるだけ速くしてほしい、と学校サイドから連絡を入れたら修理機が全て年度内に直って来たと言う不思議な事例もあった。
 ちなみに本校の他のコースではWindowsノートを学生に買わせており、マシンや業者選定の目も厳しい。
 ハードの故障率に、修理時の対応などが加味されて年度ごとに吟味されているのだが、OSとハードを一括して独占生産販売しているMacintoshにはそういう競争の場は無い。
 Mac雑誌に「アップルは教育現場での強みを取り戻すべきだ」と主張する記事があった。 十年以上Macintoshを教育の中心に据えている現場ではこういう状態が続いている事も認識した上でさらに深みのある記事にして欲しいところだ。
(つづく)

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