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アンテナの錆

 先日、授業中に女子学生たちが小さい声で一冊の雑誌を見ながらあれこれ喋っていました。
 課題の制作時間なのでそれ自体は余程の大声でない限り容認ながら、それよりもその話題が面白そうで、「これこれ、授業中に雑誌を広げるとは何事か。先生が預かろう」と言ってその本を手に。
 
 その雑誌はspoon.と言って、少女以上大人未満の女性がターゲットという感じで、生徒があれこれ話をしていたのはスイーツ特集でした。
 ぱらぱらめくると、北海道土産のバターサンドで有名な六花亭が今日の繁栄を築くまでの記事や、身近なキャラメルコーン、チロルチョコのページが続きます。 それらが若い女の子向けによくあるような表だけをサラっと流す浅いものではなく、しっかりと取材し、しかし読みやすい量と文章で書いてあるのも感心しました。
 (グレー地に黄緑の本文色はエディトリアルとしては視認性の点で認め難いけど)
 
 さらに軽いショックを受けたのは沖縄にブルーシールというアイスクリームブランドが戦後からあり、結構有名だと言う事。
 別に私は沖縄マニアではないものの、アメリカ文化、戦後の沖縄に結構興味がある筈だったのに全く知らなかったのはさすがに「アンテナ錆びたなぁ」と感じざるを得ませんでした。
 
 だいたいこのspoon.という雑誌にしても、いくら女性向けとは言え、以前なら見落とさなかったと言うか、言い方を変えると本の方からこちらにシグナルを送って来るような感じで必ず本屋で気付き、手に取っていたのになぁ、というのも「錆びた」と言えます。
 
 別にそれで特に大きく卑下するような事はないし、これまでそうやって蓄積した情報を自分の感性を加えて練り直せば良いとも思っています。 でもやっぱりちょっと寂しいですね。
 ま、ちょっと今、色々な点でキツキツになっているところがあるので、もう少し余裕ができれば、と思うところもあるし、いや、これはそういうもんではないのかも、と思うところもあり、よく言えばささやかながら少し考えさせられるポイントではありました。
 
 う〜ん、油断大敵。

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