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日本航空はどこへ飛ぶ

 御巣鷹山のJL123便墜落事故からちょうど20周年目の日に福岡空港を離陸した日航機のエンジンが火を吹くという事故が起きました。 たまたま別の取材でこの機を撮影していたNHKはエンジンが火を噴く劇的な瞬間を捉え、夜間でその火がよく目立った事も手伝って改めて飛行機の恐ろしさを伝えていました。
 
 20年前の事故は今でも記憶に新しく、当時働いていた自動車修理工場のお客の同僚が命を落とし、また、幸運にも生き残ったスチュワーデスがこれまた一緒に働いていた工員の幼なじみだったとかの身近なエピソードも珍しくありませんでした。 
 あの日、たまたま通りかかった伊丹空港の何とも言えない陰鬱な雰囲気は私が飛行機デビューを遅らせるのに十分な重さを持っていたのは間違いありません。
 
 それから20年経過し、旧名古屋空港での中華航空機の墜落等もありながらも日本の航空会社による大事故は影を潜め、私も一時期は月に1〜2往復空路を選ぶ程になります。
 JL123便の事故をきっかけにいくつか航空機事故に関する本を読み、統計的には世界的に小さい事故がいくつか起こった末に大事故を生む、という説を知りました。

 それを基にすると、世界的には今日もインドネシアで墜落事故が起きており、既に大事故による終点をいくつも迎えている事になります。 しかし日本航空単体を見ると、相変わらず小さい、例えば部品脱落、表示灯の異常などによる運行障害が続いており、縁起でもないとは思いつつ、これで収束するのだろうか、とした不安を隠す事ができません。
 
 日本航空と日本エアシステムが経営統合をするというニュースが流れたとき、国内唯一のライバルとなる全日空は「あのJASの合理化をやられたらうちは負ける」と相当な危機感を持ったそうです。  旧JASは各従業員ができるだけ効率的に多様な仕事をこなし、それが全日空にとっては脅威だったそうで、それが旧JALにまで徹底したら...というのがその理由です。
 しかしふたを開けてみれば旧JAL・旧JASはそれぞれ新JALの中でそのまま共存しているかの様なやりかただったので全日空側は胸を撫で下ろし、逆に自信を深めたのだそうです。(この話、旧JASの人から聞く)
 
 全日空もちょこちょこマイナー・トラブルがあるようですが、それでも件数は日本航空より少ない。 誰でもここが踏ん張りどころである事は明白で、にもかかわらず日本航空はボロリボロリとエラーを起こす。
 確かSPA!だったかのビジネスマン向け雑誌には統計的に全日空の方が安全、とはっきりと文字にもしており、国内航空会社二社が一緒になって全日空を脅かすどころか、少なくともここまでは旧JALとJASの経営統合は何のメリットも生み出せていない事になります。
 実際に、日本航空の乗客数は減少の傾向を示している様で、これによるさらなる合理化が事故増加に繋がらないかとの懸念も新たに浮かんでくる中で、全日空を選びたくても選べない地方路線では不安が募ります。
 
 また、全日空も手放しで安心かと言うと決してそうでは無く、先に述べた小事故の群れが重なって大事故に繋がる、という一つのパターンを考えると一層の安全運行に努めてもらうよう願う限りです。

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» 日航機計器異常で成田へ引き返す [flight2005]
 3日午前10時40分ごろ、成田空港を離陸直後の中国・広州行き日本航空603便(乗客乗員計115人)で、エンジンの回転数を示す計器が異常値を表示するトラブルがあり、同機は成田空港に引き返した。  同機は午前11時ごろ同空港に無事着陸し、乗客にけがはなかった。日航がトラブルの原因を調べているが、計器の誤表示の可能性が高いという。 (14:00) <コメント> 日航ばかりを取り上げるつもりは全くないけれど、本当に続きますね。今回はB767... [続きを読む]

受信: 2005年9月 6日 (火) 16時09分

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