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いわゆる脂の載った演奏

 以前も書いた自分用コンピレーションアルバムを再度作り直しています。

 と言っても曲目はそのままで、アナログレコードからのサンプリングはソフトを変えて取り直し、さらに全曲の音量バランスを整える、という格好良く言うとリマスタリングです。

 こういうベスト盤を作っていると、それぞれの曲のピークを最大値にあわせるノーマライズをやっても、曲想や録音技術(時代)の違いにより、通しで聞くと音量のばらつきが気になります。

 気にしない様にしていたのですが、他人に指摘されて妙な完璧主義が頭を持ち上げた、と言う訳です。

 各曲の音量差は主に曲が切り替わった時に顕著に感じる為、次の曲のイントロが静か目に始まる場合はコンプレッサーまでかけて音を揃えるのですが、これもなかなかセッティングが難しい。

 よく、古いアルバムをデジタル・リマスタリングを施して改めてCD化しています。 同じ事を自分でやってみるとプロの機材とセンスの違いに改めて脱帽します。

 とは言え、アナログレコーダーを二つ並べてやっていた事を考えると、曲間のクロスフェードなんて何度でも気に入ったセッティングをトライできますから、デジタル技術の恩恵ってやっぱり素晴らしいですね。

 

white_rabbit

 で、その中に久々にアナログから拾って来た一曲があります。

 ジョージ・ベンソンのホワイト・ラビットという一言で言うと地味〜な一枚で、ジョージ・ベンソンというとブリージン以降という人が多い中、CTIの時代に彼がジャズギタリストとしてホントに地道に努力していた頃の作品です。
 1971年の録音ですから30年以上前ですもんね〜。

 メキシコというかラテンと言うか全体的に重い曲が多い中、一曲だけリトル・トレインという明るいのがあり、何が今でも凄いかと言うと、エレクトリック・ピアノを弾いているハービー・ハンコックの指が爆発するんじゃないかと思うくらい凄い事です。

 彼もロック・イットで、ジャズというよりサンプリング時代の寵児としてテクノやディスコで有名になりましたが、自作のウオーターメロンマンをモダンでもできるし、ヘッドハンターズの頃の様にファンキーでもできる才気あふれる人でした。(存命だけど)

 バブル終りの頃に神戸で今のITやマルチメディアを見越したような"TED KOBE"というイベントがあり、KDDの衛星回線で映像とMIDI信号を流し、神戸のハービーと東京の小曽根真がピアノデュオを行うと言う何とも贅沢な生演奏を聴いた事があります。

 両方の会場には二台のMIDI対応のグランドピアノが置かれ、誰も座っていないピアノも向こうからのMIDI信号でちゃんと鍵盤も押されて生の音が流れる、という仕組みでした。 今なら回線はブロードバンドでなんとでもなるでしょうが、二台づつ合計四台のMIDI対応グランドピアノを用意する事は今でも難しいでしょう。

 映像を通してお互いが「O.K, then ah, Someday my prince will come... on D.. right?」とか言いながらデュオが続き、やっぱ、ミュージシャンってかっこえ〜な〜、と素直に感じた時でした。

 そんな彼が恐らく今はこれだけ指が動かないだろう、という熱演を見せるリトル・トレインは、もう主役のジョージ・ベンソンなんて影が無いくらいの熱くて厚い演奏で、いまでも酒飲んで夜中に聞くとチビりそうになります。

 こうして熱き若者だった彼らに加え、アール・クルーやロン・カーターがCTIから旅立って行ったんですねぇ...

 ちなみに、ハービーはMacファンで、私が彼に神戸で話しかけたときも今や語り種になってしまったNewtonの試作品をAppleの開発者から借りて遊んでいました。 あれってまだ発売前の門外不出品だったような...

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