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沖縄の空の漬物石

 今頃から八月にかけて毎年戦争に関連する動きが活発になってきます。
 今更言うまでもなく、沖縄は日本で米軍基地が最も多い場所で、大小問わずトラブルが絶えません。
 
 とは言っても多くの人はそんな事無関心で、せいぜいリゾートや食べ物、酒という沖縄の明るい面だけを話題にする程度でしょう。
 かくいう私も、無関心とは言わないまでも、身近に米軍はおろか自衛隊の基地も少ないという大阪に住んでいると軍隊や国防に関してどうしても鈍感になっている気がします。
 
 そんな私でも感じた沖縄のいびつな状態が那覇空港の飛行機の飛び方でした。
 以前、那覇空港で自衛隊のファントムが着陸したのを見た、と書きましたが、そのとき伊丹行きの便を待つ間、しばらくの間民間航空機の離発着を眺めていました。
 
 やがて離陸する飛行機の飛び方がおかしいのに気がつきます。
 通常、民間航空機でも離陸後はある程度の高度まで一気に上がり、そこからさらに徐々に高度を上げて巡航ルートに乗ります。
 
 が、那覇空港では大型小型問わず離陸したあと比較的低空で水平飛行に移ってしまうのです。
 最初はトラブルかな、と思いましたが、どの飛行機も同じ方法で空港から離れて行きます。
 そう言えば那覇空港に着陸する時も、本島に近づいてからずっと低空で水平飛行をしていたのを思い出し、それが米空軍の為の制限である事に気がつきました。
 さすがに沖縄本島の上には米軍の訓練空域はありませんが、那覇の北にある嘉手納米空軍基地を利用する、また本島周辺に点在する訓練空域を行き来する米軍機の為に本島上空は空けておかなくてはならないのです。

 もちろん日本の自衛隊の訓練空域もありますが、それだけならこれだけいびつな民間航空機の飛び方は強制されません。 
 そう考えると、抜ける様な空の下の沖縄から空を見た時、なんとなく見えない大きな漬物石が本島の上に乗っかっている様な気がします。
 自分が乗った伊丹行きの便も、暫く海上の小さな漁船がはっきり見える程の低空を飛んだ後、おもむろにエンジン音を大きくして本来の高度に昇って行きました。
 
 沖縄に飛行機で行く時、本当にそれまで海また海の連続で、途中小さな島が点在するも突然本島が視界に入ったときき、その相対的な大きさに驚いた事があります。
 そのとき、「あぁ、米軍は死ぬまでここを手放さないだろうな」と強く感じました。
 
 要するに沖縄は天然の超巨大空母の様なものじゃないでしょうか。
 米軍にとって、ここにさえたどり着けば食料、燃料、修理、そして休養が取れる。 加えて本来の空母には無い自然や女もいる、家も造れるし、中国への睨みも利く。こんな便利な自然の軍事拠点を手放す事は軍事戦略上ありえない、と。
 
 車窓の旅は陸上を走る鉄道や車のもの、と思われがちですが、飛行機の車窓(とは言わないだろうなぁ、機窓?)からでもいろいろ見える事があります。
 とは言ってもずっと海の上の高高度を飛んでいるハワイ行きやアメリカ行きは退屈ですけどね...
 
 ということで、旅のスズメでした。

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