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自宅前にだんじり

 私が生まれ育った吹田という町で、もう36年間も比較的大きな祭が続いています。
 確かに10代のときは友達と行った覚えがあるものの、その時はメイン会場から15分程離れていたところに住んでいたせいもあって、以後長い間ご無沙汰してました。
 ところが、今の暴風マンション前の道路が本会場の本部という立地で、というよりも、このマンションが建つ前、長い間銀行の駐車場だったここは、この場所そのものが臨時本部であったと言うご縁で突如身近なものになりました。
 何せ全ての出し物が本部席まで来て折り返す訳ですから、見方を変えるとわざわざうちの家に詣でてくれるようなもの(ちゃうちゃう...)。
 
 もともと人ごみが嫌いな私は、祭もわざわざ探してまで行く興味はありません。 しかし家の前で全開で祭をやられたら、楽しまないと精神衛生上非常によろしくないというもの。
 
 家の前で祭が行われるという事はどういうことか。
 早朝から地元ケーブルテレビのスタッフや櫓の設営スタッフ等がぼちぼちと集まり出し、10時には自宅前の道路は通行禁止に。 そして14時前には周辺の道路も全て車が追い出されて、祭スタンバイ。
 
 14時にパレードが始まったらもう騒音なんてもんじゃない音の洪水が21時までずっと溢れ続け、これが先に書いた楽しまないと辛いだけ、という理由です。 
 一時期、祭そのものが地味に廃れつつあったのが、近年、和太鼓の集団やよさこいソーランなどのダンスイベントが加わって、また活気溢れるものになったのは良いけど、その音量は凄まじいものがあります。
 
suita_matsuri2005
 とは言いつつ、夜店はもちろん、様々なイベントがある中で、私が一番楽しみにしているのはだんじり。
 最初はどこかから借りて来たんだろう、と思っていたら、なんとこの6台ものだんじりはJR駅前周辺の自治会がちゃんと長年保存している本物だと知って驚きました。
 
 岸和田の様にハイスピードで走ったり、だんじりのてっぺんに人が乗ったり、という派手さは無いものの、例えば家内の実家の村にも出る山車が京風に非常におおらかであるのとはやはり対照的に男らしい風情です。
 そしてこのだんじりの中から流れて来るリズミカルな音が一番祭らしく、思わず体がリズムを刻み出します。
 
 そのリズムは想像していたよりソウルフルで、「安田サーカス」的な「どんどんど〜ん...」の倍程のテンポで展開してゆきます(音を言葉で伝えるのは難しい)。
 このお囃子は単なる景気付けではなく、方向転換や速度を指示する一種のコミュニケーションツールであることに気がついたのはつい最近で、加えて、他の町のだんじりとすれ違う時には一種のエールの交換も音を変えて行います。 町によりオリジナルのリズムがあり、なかなか格好の良いリズムを刻んでくれるお気に入りの自治会もあります。
 
 何よりすごいのはこういうお囃子をやっているのが全員子供であるという事。
 考えてみればあの狭いだんじりの中に4〜5人も入る訳ですから、ごつい大人では無理。 せいぜい大きくでも中学生くらいまでの子供が様々なリズムを揺れて不安定かつ、暑い環境で長時間刻み続けます。 そしてそれが半端な音量ではなく、カチっと正確に決まっているのですからうちの町内にだんじりが無くて自分の子供たちがお囃子に参加できない事が本当に悔やまれます。
 
 まぁ、普段町内で仲が良い訳が無い、ちょっと怖いお兄さんとくそ真面目なおじさんが一緒に頑張ってるのも祭なら、どこから湧いたかややこしい品のない連中が観客に増えるのも祭。
 そして予定終了とともに、あっという間に設営が解体され、あれほど商売熱心だった露天もまるで煙の様に消えてしまうのも祭。 ふと視線をあげるといつのまにか通行解除になった商店街に車が走り、照明を落とされた殺風景ないつもの風景が目に入ります。
 
 「祭の後の寂しさは...」と吉田拓郎が大昔に歌った一節を思い出しながら、夏の一日だけ、朝から夜までそんな祭の一切合切が家の前で行われると言う、今は静かな暴風マンションからお送りしました。
 
 ま、とは言っても興奮冷めやらぬ参加者が夜中まで散発的にあちこちで大声を上げるんだけどね。

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コメント

ドラッグストア>コンビニですかぁ。
これって恐らく郊外の駐車場付きドラッグストアで展開されている変化なんでしょうね。 うちらの近所のダイコクは店舗も洗練されていないし、まだ資料を読ませて頂いてもピンと来ません。
でも老齢化対策を講じ、24時間営業にサラダや弁当の販売、そしてなによりも銀行ATMと振込業務などに対応すれば代替も可能なのでしょう。

まぁ老齢化対策と言いつつ、示して頂いた資料の「50代以降」に既に私が入っているわけで、一瞬めまいがしました。(なのに貯蓄額が完全にサンプル外になっているのが悲しい)

投稿: あやおば | 2011年1月13日 (木) 01時51分

なにを仰るおば先生

大規模商業施設と言えば自動車前提ではないんですか?
昔の映画館は駅前にありましたが、今は大規模商業施設
の上階にあるのが普通だと思います

だだ、まあ、ターミナル駅近辺には残っていますし
今度出来る大阪駅ビルにはシネコンが3つも入って
スクリーンは想像できないくらいの数ですが...

つまり映画館がなくなった理由は単館だったからで、
客層が違うからJR駅前の衰えは老齢化社会の結果と
してあるのではないでしょうか?


そしてコンビニは少なくなりましたね
業態として衰退してる意見も多くあります
http://www.drugstore-kenkyukai.co.jp/us-report/pdf/1012.pdf

今後はナチュラルローソンのような老人向けの
サービスを強化していかないと、パチンコ屋やゲーム
センターに客を取られかねないと思います
(しかしローソンは三菱になって関西から少なくなりましたね)


それから今晩、シャレで潰れる前にと思って旭屋本店
に寄って来たんですが、シャレならないくらい客が
少なく焦ってしまいました

紀伊國屋書店改装の大胆さにも驚愕しましたが、
事情通によると既に旭屋は東京シフトしてるそうです

阪急百貨店改装で流れが分断されている影響もありますが
中心がチャスカのある方へ移動してるのがよくわかりました
(たまに行くと違いがよくわかるもんですね)
http://youtu.be/7sUOPjJ2uQI

投稿: t2 | 2011年1月13日 (木) 00時33分

 貴重な情報ありがとうございます。
 五年前の数字ですが、日本の30万人以上の都市で映画館がないのは埼玉県越谷、大阪府吹田、枚方、兵庫県西宮の四都市だそうですから、シネコンが来るなどしてこの淀みから離脱できるかも知れません。(もっとも、西宮は多分あの西宮球場跡の施設で一足先に離脱したはず)
 ただ、なぜ映画館が無くなったのかは、梅田まで十分で行ける立地条件があるからで、中途半端な都会であり中途半端な郊外という性格上、大規模商業施設の採算が取れるかどうか業者も慎重になると思います。
 もっと狭い視野で語るなら、これが完成したらJR駅前はますます老齢社会化が進むかも知れない、とため息。
 大規模じゃなくて良いから、コンビニを一軒駅前にお願いします...

投稿: あやおば | 2011年1月12日 (水) 00時42分

もしかしたら操車場跡地に大規模商業施設が
できるかもしれませんね?

投稿: t2 | 2011年1月 8日 (土) 04時52分

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